2010年12月5日晴れ
冬日和の休日、さて何処に行こうか・・葉を落とした冬枯れのブナ林をぶらり歩きたい気分。
上根来から百里ヶ岳に登ってみよう。
若くして逝ってしまわれたYさんと、数年前の冬に上根来から残雪の若狭駒ヶ岳に登ったなぁ。
山仲間との想い出を偲びながら山の用意をする。
6時30分に我が家を出発。舞若道の篠山辺りから霧のなかを走る。
朝陽もぼや~っと霞みのなか・・気温は1度。朝がたに冷え込んだ日はきっと好天気だ。
ガソリンを給油し、パンを買ったりしながらR27を右折、お水とりの鴨の瀬を左にみて
遠敷川(おにゅうがわ)沿いを走り最奥の上根来集落へ。数年前と同じ、お墓の側に駐車する。
少し戻った道沿いに道標が設置されていたので、取りつきがわかりやすい。
神社では地元の方が境内の掃除をされていた。挨拶を交わすと「熊に気を付けて」と^^;
慌てて熊鈴をザックに付けて、畑の間の道を通り山に入る。
▼神社近くから・・ぽっこりした山は?▼植林帯の谷間を何度か渡渉した後、ここから斜面に取りつく。
斜面をジグザグに登り尾根に乗ると・・冬枯れのしっとりろ~ど♪
しばらく進むと、右方向に斜面をトラバース気味に木地山峠への道・・・
この道が一般道なんですが、左手の尾根が何ともいい感じ。
地形図を見てみるとP825の稜線に繋がるようだ。
30分ばかり遠回りになるようだが、ブナ混生林がおいでおいでしている尾根に誘われ左手に進む。
ついつい顔が緩んでしまうほど、素晴らしいブナ林が尾根を包みこんでいる。
樹林越しに見える両側の稜線がうねうねと拡がる景観が何ともいえない。
▼ふかふかの落葉床にはブナたちの縞模様、天を仰げば吸いこまれそうな青の空間に冬枯れ模様・・最高です(^_^)/
道無き尾根だが所々に赤×銀のテープがあり、安心して歩ける。
登りつめるほど、きつくなってくるので何度も立ち止まりながら、冬枯れ情景を満喫。
ふ~稜線はまだかいなと、ひと踏んばり登りつめると・・
北東側にブナの大木が雄々しく枝を拡げ「お疲れさん、ようお越し」と・・
もう、ここで充分と思うほど心地良い場所。しばらく森の熊さんみたいにウロウロ(^^) 10:25
稜線を戻ると桜谷山と木地山峠への道標。825P(桜谷山)を踏んだ後、木地山峠へと斜面を降りて行く。
山腹を廻りこむと植林と自然林が県境を隔てる高島トレイルにでる。
単調で緩やかな道を進んでいくと、地蔵仏が祀られている木地山峠。
ここで登ってきた尾根周辺を眺めながら小休止。
ここまで誰にも逢わなかったなぁ。。。熊さんにも^^; 10:45
▼百里ヶ岳へ▼開けた場所から東側の展望・・麻生川に落ちる谷と与助谷山~駒ヶ岳と連なる山塊
静寂そのものの深い山、落葉の上に長く伸びる樹影と私の影が黒子のようにずっと連れ添ってくれる。
山頂直下の若いブナ林もいいね!太陽に向かって一登りで、ようやく山頂・・お腹すいたぞ~。
▼百里ヶ岳山頂(931m)11:50 ▼根来坂峠へ
山頂では二組の先客がお昼休憩中。私を入れて5人だけの広々とした台地です。
風も無く穏やかな冬の陽射しを浴びながら昼食タイム。
ごろんと寝っ転がりたくなるくらい気持ちいい。
北方向に三方の島々が、うっすら霞んで見え、東南側に比良山系~琵琶湖が木々の間から垣間見えた。
12:35:山頂から一緒になった小浜から来られた小父さん達に若狭の山話を聞きながら、のんびりと根来坂峠へ・・
▼蛇谷ヶ峰~うっすらと琵琶湖の遠望▼北に双耳峰の青葉山
撮影場所の記憶が曖昧なので???ですが・・多分、小入谷への支尾根かと^^;
▼尾根道に進むと、おにゅう峠へ・・上根来へは右側の山腹道をいく▼振り返ると百里ヶ岳の姿
鯖街道と呼ばれる古い峠道は、戦国時代に家康もこの峠を越えて京都へ向かったと伝えられているそうです。
いにしえの時代から若狭と京都側を繋ぎ、様々な人達が往来しただろう峠越えの道は、心休まるような情趣ある古道。
芽吹きのころ、紅葉のころにも歩いてみたいなと山への想いは尽きない。
▼池の地蔵と井戸 14:17▼林道出合:14:21 小父さん達は、ここに軽トラを停めていました。
お二人と別れた後、てくてくと林道を、もう一か所の鯖街道取りつきへと歩く。
▼林道から見える稜線のシルエット▼眼下に下山地の上根来集落。奥に多田ヶ岳
しばらく林道を歩いていくとガードレールの間に山道(鯖街道)への道標があり再び山んなかへ・・
ここもいいなぁ。大岩の側に座って一休み。下山時まで好天気なので時間を忘れてしまうほど。
▼優しげな樹林帯を緩やかに縫う掘りこまれた古道▼植林帯を抜けると鯖の形をした案内板のある車道にでる:15:03
今日は山も天気も最高だったなと心地良い余韻に浸りながら、車道を歩いて駐車地へと戻る。
後ろを振り返れば・・降りてきた鯖街道の山肌が西日で鮮やか・・いい山でした(^_^)/~